CWU-36P(CWU-45P)のほつれ修理
今回はニッチもニッチ、ですが間違いなく困っている人がいる。これを着ていると必ずぶち当たる生まれながらの持病。CWU-36P及び45Pの内袖のほつれ修理に関してです。
折角なのでCWU-36P及び45Pについてご紹介。相変わらず浅学ではありますがご容赦願います。
今街でよくみかけるMA-1ですが、これは元々アメリカ空軍で着用されていた飛行服ですが、73年頃を境にモデルチェンジします。それがCWU-45Pになります。なので別名MA-2とも言うそうです、
で36Pと45Pの一番大きな違いは、
36P→綿なし
45P→綿あり
です。細かくみると更に違いはあります。
でこのジャケットですが、袖の脇縫い目がほつれるという持病をもっております。もちろん、現行で販売されているレプリカなどは対策がとられていると思いますが、昔のオリジナルは大抵ほつれてきます。
原因は「生地が固くてステッチが沈まなくてスレるから」かなと思っておりますが、憶測の域です。
ただ自分のジャケットをポリエステルの糸で縫製したところ、1シーズンほどで切れましたので糸がスレている事は間違いなさそうです。
そのため、スレに強いナイロンの糸での縫製がマストだなと思ったわけですが、いやーナイロン糸も各社廃盤ラッシュでまあ糸が手に入らないのです。
しかもこのジャケットを縫っているノーメックス糸(ナイロン系の糸)は、場合により変色するため、部位によって全然色が違うんですね。見てください。下の写真、同じ服なのに閂の色が全然違います。
なにこのミュータント・タートルズみたいな黄緑色(笑)
という事で多色が揃っているナイロン糸が入手出来ない限り、この修理のネタはお蔵入りだなと思っていたわけですが、ようやく出会う事ができました。
そうしてこのミュータント・タートルズみたいな色のナイロン糸を入手いたしました。
ホントなにこの色(笑)
そしてこのジャケット、もう一つ問題があって、部位によって「タコ巻き縫いが巻ききれていないのです。」以下は裏面の写真です。
なので縫い代がドンドンほつれてきて、最後は縫い代が滑脱します。
そのため裏の巻ききれていない縫い代にもしっかりロックミシンをかける事が重要になってまいります。
で、肝心のステッチの入れ直しについてですが、袖を外さずにピンポイントで袖脇にステッチをいれます。そのためほぼ非破壊で修理いたします。
どのようにしてほぼ非破壊で縫うかは伏せさせていただきます。
また、大抵は脇から袖口までまるっと入れ直しになると思います。赤丸の箇所ですね。
なのでこの修理における料金は、
内袖脇ステッチ入れ直し ¥5,000+税~
となります。
もちろんほつれの程度が軽度であればもっとお安くできますが、裏面を見てみない限りはなんとも言えないので、基本5,000+税でお見積りいただければと思います。
逆に裏の状態がひどいと加算になる場合もあります。
最近はネットショッピンなどを通じてもオリジナルが入手できると思いますが、届いてみたら「ほつれとるやん!」となるケースもあるかと思います。
お困りの際はどうぞご相談ください。
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