今回は難しかった... 革ジャンの肩から袖詰め

革ジャンの肩から袖詰めは承っておりますが、今回のジャケットは難しかったですね。






以下写真は外した袖の肩口になります。

赤丸をした箇所がありますが、ここが問題の箇所です。






アップしました。この盛り上がってる部分です。これが完全に初見で、両手で頭を抱えましたね笑

通常ここは平らになっております。ハンティングジャケットなので、運動量の設計になるとは思うんですが、なんでこうなってるか正確な事はちょっとわからないですね。




どうかこの苦悩を共有したい笑 ということで図説してみたいと思います。この袖を完全にバラシて、ビターっとアイロンで伸ばして一枚の生地にすると、こんな形をしております。

三つの穴は鳩目ですね。





ここで5センチ丈を詰めてみようとすると、見てのとおり鳩目の穴は残るし生地も全然足りません。この図があの盛り上がりってる部分を見た瞬間に脳裏をよぎったわけです笑







当然、つぎはぎをたくさんすれば分量は確保できるでしょう。ただそれでは見た目はかなりカッコ悪くなってしまいます。

悩むに悩みまして、以下の方法にたどり着きました。

必要分量を詰め込んだあて布を取り付けて、そこに新たに鳩目をあけるという作戦です。







これをやってみたところ、good!! 良さそうな感じ!盛り上がりが再現されてます。






そうしてアームホールに取り付けてみたところ、ピッタリ合いました。






以下はマネキン着画ですね。







という事で無事キレイに仕上がったんですが、実は今回のジャケットは袖口からいってもかなり難しかったんです。エルボーパッチもついてしまっており、詰めるとバランスが完全に崩れてしまいますね。縫製もキレイには上がらないでしょうね。







なので、上からいっても下からいっても厳しい。そんな中で唯一の正解を引き当てられたのではないかと思います。お客様にもよろこんで頂けて本当に良かったです。

今回もご依頼いただきまして、誠にありがとうございます。

MASIZIN(マシジン)|ジーンズリペアやリブ交換、厚物縫製が得意な洋服お直し屋です。

茨城県水戸市の末広町で洋服の直しを行っております。チェーンステッチ裾上げ出来ます。

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