ボタンフライをファスナーに
今回もボタンフライをジップフライに換装させていただきました。以前の掲載した記事と比べ真新しい内容がある訳ではないのですが、今回お客様にジップフライに換装する理由を聞いて、「なるほど!」と思ったので掲載させていただきました。
さて、その理由ですが、「ボタンホールがゆるくて、ボタンが開いちゃってる事がある」との事でした。
もちろん、ボタンホールの端っこを縛って締めたりとか、あて布してたたいたりとか、ボタンホールをきつめにする方法が無い訳ではありません。
しかし、このジーンズのように生地が薄めだったり、ストレッチだったりの場合は、いっその事ジップフライに換装する事でスッキリその悩みから解決されます。
それを聞いて、この直しがとても良い直しに思えてまいりました。もし同様のお悩みをお持ちでしたら是非ご相談ください。
引き続きざっくり工程を紹介させていただきます。
今回のジーンズは、なんといっても前開きのステッチが複雑です。よく見ないとどうなってるか分かりません笑。ただこれはデザインポイントなので、頑張って再現します。
まず初めに股をガバッと解きます。
持ち出しからボタンを外します。外した跡は穴になってるので補強します。
そして、持ち出しにファスナーを据えます。使用したのはykkです。強度重視ならykkがぶっちぎりでオススメです。一応[talon42]とかもストックしてるので、ビンテージファスナーを付けたりもできますよ。
見返しを裁断します。使用する生地は、当店でストックしてる端切れから近いものを使用します。
見返しに外したパイピングをつけます。
バラしたついでに、見頃に空いてた穴をリペアします。
以上で下ごしらえは終わりですので、あとは組み立てます。いやしかしステッチがメチャムズイ笑
ポールスミスはよくこんな複雑なステッチで商品化しましたね。スゴイです。
開き止まりに閂を打っていきますが、ジップフライになったため、元通りの場所に打っても効果がないので、意味のある場所に打っていきます。
という事で、細部まで仕上げて完成です。
以上となりました。前開きのお直しは当店は得意としてるところであります。もし、ボタンフライが煩わしいと思われる場合は是非ご相談ください。
今回は5000円(税抜き)となりました。この度もご相談いただきましてありがとうございます。
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