レディースMA-1の背中の破れ修理
またまたMA-1に関する投稿ですが、今回はリブ交換ではなく背中の破れ修理です。
「破れ」と表現しましたが、正確には「滑脱」になります。滑脱というのは以下の様に織り糸がすっぽ抜ける減少です。
こちらは破れてる箇所を解いた写真です。上記の図の様になっているのが見て取れると思います。
例えば生地が綿のような毛羽のある物だったり、生地の織りが複雑だったりするとこの滑脱は起きにくいです。ですが今回のようなツルツルの生地で織りが単純なものは滑脱が起きやすいです。
ただ今回は「破れ」ではありませんので、背中の分量不足ではないと判断し、縫い詰める事にいたしました。
縫い詰める前に、滑脱したところをたたいて補強しました。ただあんまりたたきすぎるとひきつれるのでこれくらいが限界かと思います。
そしてロックミシンをかけました。これがやってあるとかなり滑脱対策になります。
服を買う際に「なんでこんな高いんだろ...」と思われる事があると思います。一概には言えませんし、あくまで僕の勝手な見解ですが、この手の生地で結構値が張る服はこのロック処理がされてる事が多い気がします。
ただこの処理が無い分、リーズナブルに服が買えてファッションが楽しめるというメリットもあると思います。
どちらが良いという話では無く、値が張る服にも見えづらいですが理由があるという事です。
そしてステッチまで縫い戻して完成になります。
そして着せつけ写真です。縫い詰めたことによる引きつれはありませんね。
今回のような「滑脱」の場合は縫い詰めによる修理の可能性も見込めます。今回は2,000+税で修理させていただきました。
ただもし分量不足で「破れ」てしまった場合は、縫い詰めるとすぐまた破れてしまいます。
例えば以前修理させていただきました以下のようなケースです。
この辺は判断させていただきますので、お困りの際は是非ご相談下さい。
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