50sカバーオールの肩から袖詰め
今回は50sヘラクレスのカバーオールを、肩から袖つめしました。
カバーオールは肩でも袖口でもどっちにしても困難ですが、肩の方がやや直しやすいです。
まだブログには未掲載ですが、以前袖口から行ったことがあります。その時は、一度カフス部分を切り離して詰めました。ジーパンのあたり残しと同じ要領です。
これもなかなか難しいです。
今回は肩から袖詰めなので、まず袖を外してきます。
しかし、ヘラクレスはハイクオリティのラインと聞きますが、地の目が見事に垂直に通っています。丁寧に裁断されているんだと思います。ワークウェアの野暮ったさを感じない美しい地の目です。
地の目(生地の織り目)は骨みたいなもんで、地の目が曲がっていると服が型くずれしてしまいます。
因みにジーンズリペアでも一緒で、穴埋めで地の目が歪むとジーンズが型くずれします。
ヘラクレスは縫製、生地、裁断どれをとってもホントすごいです。
次に袖山をカットしますが、いやーパターンの裁断がキレイだから切りやすい~
そしてとりあえず袖を付けて点検です。大丈夫そうです。
さて本題はここからです。袖はタコ巻きで縫われているのですが、まだ私の力及ばす、タコ巻ミシンを導入できておりません。
高い上にデカイ。仕入れを考えておりますがまだ先になってしまいそうです。
そのため今出来る最大限の配慮として、綿糸チャコールグレーの30番手でのロックミシンで始末します。
この辺の年代のブランケットつきのカバーオールは、上記の色の糸でロックされているのを見かけます。
このロックにトリプルステッチがかかると、、、
こんな感じです。どうでしょうか?それがどうしたのって感じですよね汗...
裏面の縫い目に何故こんなにこだわっているかと言いますと、依頼者様は着る度に裏面が目に入るからです。
水戸黄門が劇中でカタカナ英語使ってたら興ざめですよね。
「この紋所がインユアアイズ...」
服を着る時に中の仕立てが目に入った時、なるべく違和感を感じずにビンテージの雰囲気が楽しめる。そういった仕立てを目指しております。が、まだまだ勉強中です。
そして脇の方はタコ巻きで戻します。やっぱり裏面はステッチになってしまいます。
表から見るとこんな感じです。ステッチも1本針で3本いれますので、どうしても完全に並行にはなりません。ご容赦ください。
という感じで仕上がりまして、着せ付けるとこんな感じです。
以上となりました。今回は8,000+税となりました。この度もご相談いただきました誠にありがとうございます。
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