B-15D MODの全リブ交換とファスナー片側交換
今回は実物のB-15D MODの全リブ交換と、ファスナーの片側を交換いたしました。ポイントはモディファイした痕跡を残すところかと思います。
ファスナーは爪のところのテープが切れてしまっておりましたので、片側のみ交換となりました。ファスナーはお客様にご用意していただきました。
B-15D MODってなんぞ?という方に浅学で恐縮ではありますが、今人気のMA-1はそもそも米空軍で着用されていた服ですが、MA-1には前身のモデルがあります。それがB-15です。
このB-15は衿がボアなんですが、ヘルメットが干渉してしまうためMA-1を製造するにあたりボアがリブへと変更されました。
しかしMA-1が採用された後製造が間に合わず、不足分を補うためにB-15の衿をリブに変えてMA-1の不足を補ったそうです。
MODは改造の意ですのでB-15D MODとなります。
そのため当時に裾リブの一部を解いて、
ガバッとひっくり返して衿リブが交換されております。つまり、、、
衿ぐりと裾に縫い直した痕跡があるんですね。この痕跡を残す事が重要だと思いますが..........
き、黄色ですか..... しかもなんか綿糸っぽいんですよね。でもナイロンのジャケットにまさか綿糸って..... しかもこの太さで糸調子バッチリなので厚物ミシンですね。付け焼き刃のミシンではありません。
解きながら触ってると、うーーーんやっぱり綿糸っぽい。柔らかくて退色があります。
燃焼試験してみました。完全に綿糸!!私もまだまだ勉強不足で分からないのですが、綿糸による換装はミリタリーファン諸兄の間ではよく見かけるものなのでしょうか。糸はよくみるとカーキでしたので、チノを縫製していた糸でしょうか。いずれにしてもこのナイロンと綿糸のコントラストにロマンを感じずにはいられませんでした。
という事でロマンをしみじみと感じながら全リブ交換と片側ファスナー交換をさせていただきました。
衿・裾・ハンガループはオリジナルと同様にカーキ綿糸で縫製します。これは絶対です。
リブはお客様にご用意いただきましたが、裾、袖リブはb-15のダークグリーンリブ、衿はma-1のセージグリーンリブです。
あとは全体像をご紹介させていただきます。
以上となりました。
今回は材料はお客様にご用意いただきましたので、リブ交換代が13,000円、ファスナー交換代が片側なので4,000円で17,000円+税となりました。この度もご相談いただきまして誠にありがとうございます。
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